古墳に大コーフン!の巻
どうも、熊猫です。
猛暑ですね。みなさんに少しでも涼んでいただこうと思い、こんなナメたオヤジギャグをタイトルにさせていただきました。
以前の投稿で、家の近所に古墳があるわよ!というお話をさせていただきましたね。
(まだご覧になってない方は、ぜひご一読ください!)
今回は、その記事の続編、もとい実地探訪編です。ちょっと長いですが、ぜひお付き合いください。
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(前回までのあらすじ)
夜更しクンの指摘によって、実家の周辺が爆古墳地域であると知った熊猫。
隠れ歴女であるところの熊猫ママにその話をしたところ、「おもろそうやん!詳しい人知り合いにいるから話聞きに行こ!そんで古墳も見て回ろ!」と、ありえん食いつかれて後に引けなくなってしまった。
ぽっかり口をあけた横穴式石室、歴史ロマンとの邂逅、アクティブな母親と23才の息子の、暑い夏が始まる。
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「そういやうちの近所、めっちゃ古墳あるらしいよ」
思ったより実家が暇で手持ち無沙汰だった僕は、台所で夕食を作る母の背中に向かって唐突に話を振った。
「そうらしいね、父さんの知り合いに詳しい人おるし、あんたも興味あるなら一緒に話聞きに行かん?」
母はノリノリでそう答えると、爆速でスケジューリングを行った。
かくして、近所に住む広島県教育委員会所属のOさんに話を聞きに行くことになったのである。
Oさんは近所のデカい神社で禰宜を務めるかたわら、古墳などの遺跡発掘調査を行っているそうだ。
Oさんによれば僕の住んでいる地域は、4〜5世紀ごろにかけて日本でも有数の都市を形成していたらしい。
寂れたスナックとガラガラのパチ屋ばかりが目に入る今の姿からは、想像もできない。
地域の主な生業は、たたらによる鉄の精錬と海運貿易。
古事記で言うところのスサノオにあたる朝鮮系渡来集団が土着の人々と合流したことで、そういった都市を形成するに至ったらしい。
また、余談だが京都で行われていることで有名の祇園祭は、うちの近所が発祥の地というまあまあ有力な説もあるんだそうな。
なんでも、古事記に出てくる蘇民将来はこの辺に住んでいたらしいね。
ちなみにぼくんちの真ん前くらいで毎年行われている祇園祭は、うちの父親ふくめ近隣住民の生きる糧となっているフシがある。マジで酔うと祭りの話しかしやがらん。
閑話休題。
うちの近所はマジでデカめの都市圏を形成していたようで、たとえば俺とクソ仲が悪い幼馴染が住んでいた地区からは、吉野ヶ里遺跡級の環濠集落が見つかったそうな(宅地造成のために音速で埋め戻されたらしいが)。
他にも、横穴式石室を有する古墳時代初期〜中期の中型古墳がボッコンボッコン見つかっているらしい。
なお、前回の記事で古墳おじさんがバコバコ見つけていた群集墳について話を伺うと、それらは古墳時代後期のもので、「当時の集落があったと思われる南向きの尾根から腐るほど見つかっている」とおっしゃっていた。
そして、この地域で発見された遺跡が記された、門外不出の広島県教育委員会監修遺跡マップを見せてもらうことに。
なお、遺跡があると分かるとその周辺の地価が暴落するためここでは公開できないが、マジで椿の葉の裏についている蛾の幼虫かってくらいウジャウジャありました。
そんな話を目を輝かせて聞く熊猫ママ。
3日後、いよいよ実地探訪することに。
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その日も天気予報は、35℃近くまで気温が上昇すると言っており、熱中症が声高に叫ばれていた。
それを見越して朝の6時半に母と家を出発し、古墳めぐりをすることに。
1つ目は地域でも有名かつ、かなり整備されている二子塚古墳へ。
教育委員会もかなり保全に力を入れているらしく、むちゃくちゃ丁寧な解説がなされていた。
思ったよりちゃんと整備されてて、感動しちゃったな。
本日探訪予定の他の古墳も、さぞかし整備されてるんだろうな。
なーんて期待していたのが、地獄の始まりだった…
第二の古墳、宝塚古墳へ向かう。
…なんかシンプル墓地に着きましたケド。。。(上地雄輔)
あ、墓場から山に獣道が伸びてる!まさかこれが古墳への道だったり…?
そのまさかです。
写真を取り忘れたのがマジで残念。シンプル山ン中にありました。
山の中にひっそりと佇む宝塚古墳(の石室)。たどり着くまで、ヤブ蚊に刺されまくりました。
ヒー、すげえ辺鄙なところにあるもんだなあ。
と、宝塚古墳を後にしようとしたところ、一つの標識が目に飛び込んできた。
これが今回最大の難所、狐塚古墳である。
いや、これ、もはや道じゃなくない?
え〜、ヤダあ。え〜。
と、心のゼロ年代前半コギャルがわめき出すのをぐっと抑え、「なぜ古墳に向かうのか?そこに古墳があるからさ!」と心のマロリーが一喝。
熊猫ママと藪をかき分け前進!
いや、なんもねえけど…
探せば近くにあったのかもしれないが、心がバキバキと折れるのを感じ、撤退。
次の古墳はまともなやつがいいな〜と思いながら、「権現古墳」なる強そうな名前の古墳に。
雰囲気大当たりでは???
なんかゼロ年代後半のアニメに出てきそうなお社でてきたんだけど。
つーかそもそもこれ古墳?
看板クン曰く、露出した石室の天井石の上に昔の人が熊野神社のお社を建てちゃったみたいですネ。
そんなことあるんだ…
うーん、いい感じの古墳が見れてヨカッタ!
次はどこにしようかな(ねぇ/Pafume)
と、この近辺に、住宅に溶け込んでいる古墳があるという情報をキャッチ!
そこに行ってみることにしました。
大迫古墳という名のこの古墳、想定の100倍人家に近くてビビりました。
いや〜、撮れ高十分でしたね。
と、ここまで見てきたのはどれも福山市の近田というエリアの古墳。
ここから、古墳おじさんの活動拠点である御領地区に行ってみよう!ということになりました。たのしみ〜
…
結論から言うと、御領地区の古墳は僻地過ぎてマジで無理でした。
例えばこの法道寺古墳…
え、古墳?どこ?となりますよね。
正解は、「写り込んでる民家の脇の道を進んだ先の廃寺」でした!
民家の人曰く、「イノシシが出るからを柵してる」とのこと。
「別に入っていってもいいけど、私ですら古墳を見に行ったことはないなあ」と、民家のおばあちゃんにたしなめられ、気温と藪にハートを折られて断念…
総括:古墳を見に行くときは、藪入りの装備と蛇や虫が出ない季節にしましょう!
というわけで最後に、御領地区にあった「エグいパラボリック傾斜の石段がある神社」の画像を掲載して終わりとさせていただきます。
長文に付き合っていただいてあざっした!
熊猫